話はそんな大げさでなく、とても単純。

久しぶりに絵が描きたい。

そう思った。

 

昔、画家になりたかった、くせに昔からよく考えた。

どうしてわたしは絵を描くんだろう?

 

大学生のわたしには分からなかった。

描きたいから、しか出てこなかった。

 

 

ここ10年の流れ、この仕事と出会って、彫刻の手遊びや、服作り、色とりどりの刺繍糸を使ったチクチク縫い、を経て、今わかった。

 

わたしに描きたいものなんてない。

描くことで、アーティストの様に自分をプロデュースすることも、なんかできないのは、わたしには新しく、とか、自分らしく、とかやっぱり分からなくて。

 

でもそこにある色を重ねていくことに大変快感を覚えるということ。美しい色の重なり合いにうっとりすることが気持ちが良くて好きらしい。

 

 

最近はずっとボナールの裸婦の絵がずっと頭にあった。

 

新しい、わたしらしい裸婦を描きたいんじゃない、みたい。

あの色の感じを、あの画面の感じを自分の手で作ってみたい。

 

と思ってるだけだった。

 

ショック!!!(よく考えずに、大学まで行ってしまった、ことに。)

 

そして、納得。

 

服作りも、彫刻も、作品作り、というより、自分の手で頭に中にあることを実現してみたい、で、自分の目でうっとりしたい。

 

ってそれだけだった。

 

よく考えると、バレエもそうだ。

マキ先生のあの体の動きを、自分の体でもやってみたい。

どんな感じなんだろう?

というそれを知りたいだけだった。

 

何を描けばいいか、迷っていたけど、とにかくボナールの模写しよう、とわかったら、すっごいウキウキしてきた。

 

知らなかったなー。

画家になりたいんじゃなくて、ただ本当に描いてればいいだけ。素晴らしい作品を、というより自分がうっとりできればいいだけ。って。

わかってしまえば、至極単純。

 

きゃー!!!恥ずかしい!

カッコつけてたみたいで恥ずかしい。

 

やっぱり人を感動させる絵が描けなくて、

もっと人のこと知ろう、と入ったこの世界。

うん、描けなくて正解だったのね。

 

だって、

知りたいのは他人じゃなくてわたしのことで。

描きたいのは自分がうっとり感動するものだった。

 

 

わー。

 

 

One Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です